【連載:wedding005/結婚式までのクロニクル】 入籍までの道のり


お祝いでルクルーゼの鍋をいただくと、一気に「結婚したなー」という実感がわきますね。


結婚は、結婚式を挙げる以外にもいろいろやること(あくまでやりたいことであって、やりたくなければやらなくてもいいことも多い)があります。恋人同士になって三日で結婚を決めて年が暮れるのも待たずに夫婦となったわたしたちの流れをざっとご紹介します。

2009年01月 出会い
2009年03月 再会
2009年04月 お付き合い開始・3日後に結婚することを決める
2009年05月 彼の家族に挨拶(in大阪)
2009年06月 プロポーズ
2009年09月 彼が実家へ挨拶(in札幌)
2009年10月 結婚指輪をオーダー
2009年11月 互いの両親を交えての食事会(in札幌)
2009年12月 入籍・ふたり暮らしスタート

【出会い】
この日の楽屋にて。人生とは偶然のめぐり合わせであると実感。



【プロポーズ】
プロポーズはわたしの誕生日。プレゼントに自分が先に署名した婚姻届をしのばせてくれました(が、最初ぜんぜん気づかなかった)。その婚姻届にサインをして10月のひらくくんの誕生日に渡しました。



【結婚相手の家族に会う】
ひらくくんの実家は和歌山ですが両親はよく大阪に来ているので、5月末にすぐにご挨拶。家族そろって焼肉を食べに行く流れになるも、その直前にシャツが破けるアクシデントがあり、まったく土地勘がない南船場をウロウロして「一時間後に結婚相手の家族とごはんを食べにいくので、清潔感と誠実さを感じさせる(それでいておしゃれな)服を頂戴!」と服屋に駆け込んで店員さんに苦笑いされたのもよい思い出です(結局、麻素材のシャツワンピースで手を打った)。

一方のわたしサイドは、5月に電話で突然「結婚することにしたー」と親に伝えてありつつも、三日以上の休みがとれたのが9月。実家に向かうタクシーの車内で、スーツ姿のひらくくんはピリッとした顔をしていました。初対面の父母に向かって彼が「結婚しようと思っているんです」と言ったので父は「それはいいんじゃないですかね」というような感じで応えていました。後から聞いた話では、父は「『お嬢さんを僕にください』なんて言われようものなら、『モノじゃないからあげにゃい』と言おうと思っていたけど、ひらくくんがああ言ったから『コイツらはそのあたりわかって結婚する気だな』とうれしかった」と言っていたそうです。



【両家の顔合わせ、のようなもの】
わたしたちは結納をしませんでした。結納という儀礼が身近ではないわたしたちには、昆布にのしをつけて恭しい口上を述べるようなイメージしか浮かばず、どんなに考えてもやる必要が感じられませんでした。互いの親のスタンスは「あちらが必要なら合わせるけど、地域の違いもあるし、正直必要ないと思う」。それぞれの親サイドに「嫁に出す」「嫁に貰う」というアタマがなかったので、結納ではなく、顔合わせの食事会という名目で「札幌でおいしいものを食べよう」ということに。お互いの父親がナイフ&フォークの洋風コースにはなじみがない、かしこまった雰囲気はちょっと苦手、双方の両親でお酒を呑むのはわたしの父親だけ(でもせめてビールくらいは呑ませてあげたい)、話がしやすい個室で、という条件でインターネットを駆使してしつこく探してみつけたのがこちら、「薄野 鮨金」さん。顔合わせである旨を伝え、店の大将にいろいろと気を遣っていただきました。

薄野 鮨金> http://s-sushikin.jp/

おいしいお寿司と少しのビール。ふだんはペラペラ喋らない互いの父が積極的に話してくれたおかげで、和気藹々とした会合になりました。この日はひらくくんがスーツ、わたしは母が若い頃に着ていたワンピース。双方の父親は背広で母親もスーツ。お店はわたしが選んで、食事会のお金はひらくくんが全額出してくれました。いや、本当はふたりでワリカンにしたかったんだけど、結局甘えてしまいました。わたしはサーチ力で奉仕。ひらくくんと彼の両親は札幌市内のホテルに宿泊し、翌日は実家に遊びに来てくれました。なんだか最初はふたりで盛り上がっていた結婚が、グンと近づいたのを感じた一日でした。

顔合わせの店選びは、結婚に対するスタンスや親のタイプでいろいろ。周囲に聞いてみると、多いのがホテルなどの格式あるレストラン。両方の家族が酒呑みだとやや高級な居酒屋の個室、というケースもありました。顔合わせの場に兄妹や祖父母にもその場に同席してもらったという友人もいたけど、食事会の費用はわたしたち(ただしくはひらくくん)が出すことに決めていたので、親まででテイッパイ。
店の大将と事前に電話で細かくやりとりをして、こちらのリクエスト(席やメニュー)にきっちり対応してくれたのと、スタッフの方が頻繁に個室に顔を出すこともなくほったらかしにしてくれてくつろげたのが良かったです。すすきのの高級寿司屋で八寸と握り一人前のコースで6,000円〜7,000円+お酒代といったあんばい。思い出に残る食事会なので、この機会を利用してふだん食べられないような贅沢をしてしまうがいいと思うの!


【婚約指輪とか結婚指輪とか】
結納をしなかったし、婚約指輪は不要と考えて省略。そのかわり、オーダーしてあった結婚指輪が入籍の一週間前に手元に届き、その日からわたしの指にはこの指輪だけが残りました。指輪についてはのちほどくわしく。



【入籍の日】
入籍日は12月6日。あまりこだわりがなく、大安の日曜日で、大安の中でもさらにめでたい日取りだったということで決めました。よく晴れた冬の朝、区役所の休日窓口にふたりで持ち込みました。

夫婦にとっての初めての記念日になるからきっと毎年お祝いをすることになるし、お互いの誕生日ではない月にするとイベント気分が増えていいなと考えていました。入籍にあたって本籍地から取り寄せた戸籍謄本を見ると、生まれたときから夫婦だった自分の親も、もともとは別の家の子どもたちで、そのふたりが出会って夫婦になっていたということに気づき、なんだか感慨深かったです。夫婦や家族って、自分たちでつくっていくものなんだなあ。姓は夫のものを名乗ることにし、本籍はひらくくんの実家がある和歌山県に置くことにしました。そういう細々としたいろいろを話し合っていく過程が、人生の階段を上ってるなあという実感とともにあって、面白かったです。



さて、次は結婚式までの道のり!