音楽の旅人、ファンファーレ・チォカリーア

ほんとうの日付は十月十三日。
飛騨旅の荷物をドンと玄関に置き、その足で回れ右、ダッと駆け出して列車に飛び乗り、ファソラシドレミファソーと歌う赤い列車に揺られ、横須賀は汐入「よこすか芸術劇場」まで。「ファンファーレ・チォカリーア 2008」のコンサート。前半の渋さ知らズのステージには間に合わなかったけれど、幸いにもチォカリーアの演奏がはじまって五分が過ぎたくらいで到着。

映画『炎のジプシーブラス』の彼ら。共演したミュージシャンから聴いていた、苦笑いを交えたゆかいなエピソード(そうそう、件の映画にも登場する東京中低域のライヴでは、超絶速吹きのチォカリーアの曲をよく演奏します)。数年前の来日公演(彩の国さいたま劇場)を見逃して、周囲の人間関係で自分だけが体感していないかのような、あの音楽がずっと恋しかった。実際にライヴで観てみると、とても巧いという印象。

渋さ知らズと共演してのアンコールでは想像どおりにグチャグチャした様相に。しかしチォカリーアの本領が発揮されるのはこの後。客席を練り歩いてロビーに出て続けられ、むしろステージ以上に白熱していく演奏。お約束とわかっていてもやっぱり楽しい。

余談ですが、数日前に図書館で借りてきて読んだ『チューバはうたう』という小説のクライマックスは、チォカリーアの渋谷でのライヴが舞台となっている(よね?)。たしかに、二本のチューバと二本のホルン(チューバより小さいユーフォみたいな楽器?)による低音の波は清々しかったのでした。

クイーンズ&キングス〜ワイルドで行こう

クイーンズ&キングス〜ワイルドで行こう

炎のジプシーブラス 地図にない村から [DVD]

炎のジプシーブラス 地図にない村から [DVD]

チューバはうたう―mit Tuba

チューバはうたう―mit Tuba