2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

下北沢通いの日日。シネマアートン川島雄三特集上映で『貸間あり』(1959/東宝)と『幕末太陽傳』(1957/日活)。大阪の下宿宿でも、幕末品川宿の遊廓でも、マルチな才能と軽やかな動きと喜劇に昇華できる色気で、フランキー堺は時空をこえて男も女も魅了す…

どうやら風邪をひいたようだ。喉がイガイガしてひゅうひゅうと鳴る。宵の口にスクリーンで川島雄三と思っていたけれど、映画館の室温を考えて今夜は自粛し直帰。風邪の初期症状は、あたたかいのみものと果物チャージと睡眠で治すにかぎる。ミルクチャイと甘…

台風の余波で音を立ててて揺れる東京。宵と呼ぶにはすこしばかり過酷で闇というにはぬるく間の抜けた、嵐の午後八時。市川りぶるで佐々木彩子さんと不破大輔さんのデュオを観た。クーラーで冷えた席で紅茶をのみながら目撃した、汗だくの演奏。「ずぶぬれサ…

朝から美女三昧。大映のオムニバス映画『女経』を観ながら朝食。美しくて金にがめつい女三人のすこぶる健全な映画。バアに勤めて客を誘惑し金を巻き上げるだけ巻き上げて絶対にヤらせない若尾文子が、稼ぎのほとんどを株に投資しては「あたしお金大好きよ。…

四方田犬彦・斉藤綾子『映画女優 若尾文子』(みすず書房)を読んだ流れで、幾度目かの若尾文子ブームがやってきた。川島雄三監督の『しとやかな獣』(1962/大映)は、若尾文子の色気としたたかな強さにクラクラしながらも、新藤兼人ならではの状況をうまく…

ソフィア・コッポラ『ロスト・イン・トランスレーション』を観た。 こんなに感想を述べられない映画はひさしぶりだ。窓口で払った千円の行方を考えると悲しくなる。文章のうまい思春期時分の少女の日記帖が机のうえに開かれていて、それをこっそり読んでいる…

金曜の午後三時、銀座メルサのインド屋で五つ星シェフが作るゆで玉子カレーという、豪勢なのか庶民派なのかわからないが美味いルーで大きなナンを平らげて、週末カレーマラソンが開幕。セロリニンニク玉ねぎを炒めてあれやこれやと用意して、土曜深夜に、玄…