2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋日和

東京の九月の終わりは二日つづけて雨が降り、半袖で家を出たはずが帰りみちには長袖を着ているというあんばいとなった。日よう日の夜、渋谷まで映画を観にいこうと考えていたけれど、路線変更。秋だなあ、秋なのだなあ、とつぶやいて、小津安二郎監督の『秋…

フェルトの感触

お仕事でパソコンのキーボードばかりいじっていると、しだいに指先がウズウズしてきて、ああ、そうだ、家内制手工業だ、手芸だ、と作りはじめたのはフェルトのコサージュ。このチクチク作業がとてもたのしい。女子のこころをトリコにするお花のコサージュ。…

富士の見えない山中湖散歩

民宿のふとんの上で目が覚め、寝ぼけ顔のまま、ちゃぶ台の上の焼酎類を片付ける朝。昨夜、やいのやいのと楽しく飲んでいたら、隣の部屋から「もう十一時ですよ、静かにしてください」とふすま越しに叱られて、ごめんなさい、しょぼーんとそのまま眠ったのだ…

山中湖 センス・オブ・ワンダー

ひさしぶりの「ムー部」活動。「ムー部」とは、おとなげない方法でやけにアクティヴな旅をする部活動。マヤ&モモというキュートな女子ふたりと一緒に、これまでにも「四人用テントに十人宿泊、苗場メタモルフォーゼ」や「深夜バスで早朝ノリウチ、京都タワ…

秋の札幌、庭とマドレーヌ

伸びるむくげは夏の名残 猫の視点(猫のシイナさんの墓は庭のなかほどにあるのだ) 完全武装の父が取り除いたスズメバチの巣、戦いの後 空の色がかわってきました 秋が駆け足でやってくる 今回、家で見つけだしたのは、子どもの頃に好きだった絵本の「マドレ…

秋の札幌、キコキコ商店

九月のハタリ旅、こんどは札幌へ。中島公園を鴨鴨川沿いに歩いていき、ひさしぶりにキコキコ商店さんに草鞋を脱ぎました。前に来たのは昨年、中島公園沿いのホテルから、雪道をすべる靴底で慎重に歩きながら訪れた二月のことだった(そのときの出会いの様子…

鬼頭 哲 ブラスバンド 「散歩と冒険」

数日前のこと。真夜中のメールボックスにKさんからメッセージが届く。「元気? こちらは最近スキンヘッド」。返信するより話したほうがだんぜん早いと、電話をかけて近況報告と仕事のような打ち合わせ。電話で話すのは一年半ぶり? わたしが編集者一年生だ…

夏休みはもう終わり、について

九月四日の日記のさいごに、「夏休みはもう終わり」と書いたら、もちろんこれはアレでアレの常套句だというのは周知の事実ではあるのだけど、やっぱり使いたいじゃないか、夏の終わりには、っていうアレなわけなのだけど、はてな日記の「キーワード」で見事…

ミスハタリの北陸旅 飛騨路へ

さて、これからどこに行こう。海に沿って福井経由で大阪や兵庫に下るか、新潟の温泉に寄って帰るか。朝ごはん用のおむすびを買って乗り込んだのは北陸本線富山行き。高山本線に乗ってみることにした。とちゅうの高山で散歩したり、下呂温泉に寄るのもいいな…

ミスハタリの北陸旅 のと鉄道と和倉温泉

朝七時に目が覚める。旅の最中は早起きだ。テクテク歩いて兼六園へ。午前七時半だというのに、駐車場にはもう観光バスが乗り付けている。桜も紅葉も雪もない兼六園、観光というより、いつも通りに杉並区を歩くような朝の散歩。金沢城公園もあわせて実によく…

ミスハタリの北陸旅 金沢後篇

美術館を出て水路沿いに下り、ライヴハウス「もっきりや」の前を通り、香林坊という繁華街に出る。夜のノンベエ盛り場木倉町通りを下見してから、犀川を渡って、ちょっとだけ住宅街に迷い込んで散歩。 そして西日を浴びながら「にし茶屋街」へ。「ひがし」と…

ミスハタリの北陸旅 金沢前篇

糸魚川駅で北陸本線に乗りかえて、すこし居眠りし、「おわら風の盆」で大混雑の富山駅を通り抜け、金沢まで。ドーム造りの東口からバスに乗り、まずは金沢城址公園そばのホテルへ荷物を預けに行く。お化粧をして、夜行列車仕様だったボサボサ頭をおすまし風…

ミスハタリの北陸旅 白馬と大糸線

ムーンライトが夜を駆け、浅い眠りを経て早朝五時半。白馬の山並みは靄がかっていた。三年前の記憶では、八方口の足湯まではさほど遠くなかったはず。と、歩き出したもののなかなか着かない。なんと片道二十分以上もかかったのでした。乗り換えまでの一時間…

ミスハタリの北陸旅 出発

週末の夜、いつだってわたしを連れ去っていくのは夜行列車「ムーンライト」。今回は山岳夜行こと「ムーンライト信州」で北陸へ向かうことにしました。思い立ったが吉日、渋谷駅のみどりの窓口で無事に指定席券を買ってウキウキと旅計画をはじめたとき、そう…