2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

木曜日。アテネフランセで小川紳介『1000年刻みの日時計 牧野村物語』。十三年間、村で暮し続けたなかで撮りためた映像による牧野村の伝承と日日の風景。いくつかのエピソードを、俳優が(土方巽の妖気あふれる健全な所作!)、また村人自身が昔の自分を演じ…

アテネフランセの特集上映で小川紳介『ニッポン国古屋敷村』(1982/小川プロダクション)を観た。ドキュメンタリーの傑作としてあまりに有名で、また、まがりなりにも文化人類学を専攻し、東北の村道を歩いているおばあちゃんをつかまえて昔の生活に関する話…

山下敦弘『リアリズムの宿』を観た。つげ義春の二作品を一応の原作にして地を這うように進んでいく非常にローな青春映画。しかしだらけた印象がないのは、無駄なショットを極力削ぎ落としながらエピソードを積み上げているためと、主演二人(長塚圭史・山本…

吉祥寺の中の代官山を目指して散歩。東急裏にある小綺麗なその場所は先日モリカゲさんのシャツをみたところ。緩やかな階段を地下へ降り、パンがアクセサリーのように整然と並んでいる奇妙な店で洒落た小さなパンをふたつ買った。散歩、そして吉祥寺ピアス難…

親知らず抜歯後、微熱で寝転んでいたときに観たビデオの話。今井正『青い山脈』『続青い山脈』(1949/東宝)。石坂洋次郎の新聞小説が原作で、戦争直後の田舎町の女学校での「民主化」における騒動を前向きにそして愉快に描いている。主演の原節子が本当に美…

森蔭さんは鮨屋のようにシャツを売るひとで、その話をきいているうちに「採寸してッ!」と惚れ込んでしまうような魅力にあふれる方だった。久しぶりに頭がよくて器用な商売人に出会った。「好きなことを仕事にする」という言葉の甘さに騙されてはいけない。…

眠り続けて目が覚めたら世界が暗かった。愕然として茫然とする。顔を洗って米を炊く。セロリスープに玉子を落としたものと豚角煮丼を夕ごはんに食べ、週末の朝刊をまとめ読み。日本人ミュージシャンによる、ニューウェイヴのトリュビュート・コンピ盤(『Fin…

夜になっても遊びつづけろ! 土曜の夜は化粧だっていつもより三割増なのだ。新宿で美人とパスタをシェアしたのち、表参道でROMZの二周年記念パーティ。映画『アンテナ』の公開記念イベントも兼ねていたため、クロークに上着を預けようとしたところで前の会社…

ようやく武田泰淳『冒険と計算』を読み終えた。年末からの長い戦いだった。ここしばらくの読書はエッセイや評論が続いていたので、そろそろひとつ小説が読みたい。そこで、埴谷雄高『死霊』を最後まで読んでいなかったと思い出して「あっは」「ぷふい」の哲…

背負い込んでしまった厄を払っていただきたいと災難続きの娘が三人集まってかしましくも神田明神さんの節分祭に出掛けた。のどかに豆をバラバラまき合うのかと思いきや、壇上からパッキングされた福豆やチョコレート、みかんなどが投げられた。そのなかにま…