ウサギ始末記 1/11「FUCK AND THE TOWN」

一月十一日、ワンワンワンの日、OUTONEDISC PRESENTS「FUCK AND THE TOWN」at O-West(→岸野雄一ウェブサイト)、無事に終了しました。ヘルモソ(ウサギの着ぐるみ)の視界はせまかったので、イベントが全体的に無事だったのかどうかはハッキリわからないのですが、なんと約六百人ものお客さん(O-West記録樹立)、帰るときのお客さんの表情(出口で投げ銭用のハコを持って立ってお見送りしました)、楽屋やバックヤードの雰囲気、大所帯の打上げの賑やかさなど含めて、すてきなマツリだったのではないかとおもいます。この機会に知り合えたかた、ようやくちゃんと挨拶できたかた、じつはファンだったかた、ひさしぶりにあそべたかた、などなど、社交下手なハタリにとってとてもたのしく有意義な夜になりました。

で、かんじんのヘルモソ初体験ですが、全身を包むウサギの衣はふわふわのフカフカでかわいかったー。いままでステージのうえにあらわれるヘルモソを眺めてキュートと思っていたのが、いざ自分がヘルモソになってみると、なんだかウサギというより雪山怪獣ウーみたいな気分で、モソモソバタバタと踊り暴れてしまいました。打上げで「いつものヘルモソより動きが大ぶりだった」との声が。結構ダンドリが多くて直前にドギマギしてしまって落ち着かず、楽屋を飛び出て道玄坂の喫茶トップでひとりコーヒーをのみながらスポーツ新聞を読むなど動揺をかくせない本番前はさておき、ステージにあがってみると、ヘルモソの衣を借りたわたしは調子にのって勢いづいてしまい、ややっ、ヘルモソってすごい! これは魔法だわ!

呼んでくれた岸野さん、そして着脱にテンパるわたしに冷静にやさしく接し、貴重なヘルモソを貸してくださったJON(犬)さん、どうもありがとうございました。ワッツタワーズのみなさん、やっぱりすてきでした。ワッツは名曲揃いで名場面が多く、演奏が柔軟。みんとりさんのさりげない伴奏ピアノにウットリ。宮崎さん栗原さん近藤さんイトケンさんというメンバーも大人だわあ。岸野さんの冴えた批評とリリックはほんとうにすばらしい。もっともっと観たいし、観せたい友人も多いステージショウ。つぎはアナタも観るといいとおもいます。来年の一月十一日も開催決定。その前にも観られたらいいな。春から夏にかけてはヨーロッパツアーだそうです。

ワッツの本番前には、吉田アミさんと七尾旅人くんのDJもあり、客席は大いに盛り上がっていました。ウリチパン郡。バンドメンバー四人にホーンとベースの入った編成は今回で最後とのこと。このベースいいなあと思っていたら、The Miceteethのベーシストの和田拓(ひらく)さん。その後に楽屋でおしゃべりしたり二階客席からワッツ序盤を一緒に眺めたり「ウサギ、いってらっしゃい!」と声をかけていただいたり。ああ、ナンパすればよかった! 二番手は相対性理論。本人たちがプロモのためにメディアに出ることをせず、姿が見られるのはライヴのみというこのバンド、とつぜんのオリコン上位、イベント直前にリリースされた新譜『ハイファイ新書』も急沸騰し一躍騒然という絶妙のタイミング。わたしはまったく前情報なく観たのだけれども、バンドの演奏はふつうにおもしろく、これからまた観る機会がありそうだなあと思った。打上げの居酒屋でみんとりさんが、刺身の帆立を前に相対性理論のボーカルのつぶやきをマネた悪ふざけがおもしろかったです。

打上げもじつにキャラクター豊かで、終電なんかで帰りたくない! とおもいつつ、連日のアルコールと寝不足で倒れそうになりながら走って電車に飛び乗りました。ステージで楽屋で打上げで客席で、この日お会いできたみなさま、どうもありがとうございました。またあそべたらいいな。