真夏のような天気だ、と思ったが最後、ちょいと痩せたのをいいことにランニングシャツ一枚で家を出た。サングラスもかけたいところだけど、レンズの色が濃すぎてうさんくさいので却下。今日も今日とて吉祥寺パトロール。中道通りのカエル専門店で夏用グラスを揃いで買った。横道に入りナチュラルな雑貨が百円均一で買えるという店で千円分仕入れてお得な気持になった。夕方、昨日の忘れもの、化粧ポーチを取りに西荻窪「玉の湯」へ。番台の親爺さんに「ポーチだけ? 本は?」ときかれ、「本は、ちがいます、たぶん」と答えたものの、出された文庫本は黄色い付箋をペタペタ貼った内田百輭本だった。わー、うっかりにもほどがあるー。申し訳ない気持になってつい入浴。思わぬところで遠征銭湯リベンジとなりました。帰りに昨日買おかやめよかと迷っていた長谷川四郎『目下旧聞篇 きょうかたるきのうのこと』(未来社)を購入。風呂上がりの夜道は本当に気持良い。今夜は忘れ物だってしていない。満足だあ、と家の鏡でその顔を見たら鼻のあたりが日焼けしていた。午後九時、早々に布団を敷いて浴衣姿で寝てしまう。夏休みのような一日。ほんとうに何も忘れてやないかい? そうだ、くだらないマイナス志向こそ、どこかに置き忘れてしまえばいいのだ。