htr2003-06-07

ついうっかり財布を忘れて家を出た。新宿にて休日仕事を済ませるも、財布がないので吉祥寺に戻る。午後五時、財布を抱えて再出発。吉祥寺パルコの屋上から見た夕陽がうつくしかった。休日ですもの、と、かわいい格好して町歩きしていたけれど口説かれることもなく、声をかけてくるのは手相見の鬱陶しい若者のみ。駅ビルの八百屋で茄子とトマトと野沢菜の漬物を買って家に帰る。東へ向かって自転車を飛ばし、今夜は西荻窪の「玉の湯」へ銭湯遠征ときめこんだ。玉の湯は、旧き木造部分を残しつつも新しいタイル貼りが清潔なすてきな銭湯。吉祥寺「弁天湯」とはまた違った趣き。ジェットバスの勢いが強力で肩こり腰痛の身にはとてもうれしい。湯上りにコーヒー牛乳を飲んで、夜風にゆられながら吉祥寺へと戻る。銭湯近くの古本屋でみつけた長谷川四郎『目下旧聞篇 きょうかたるきのうのこと』(未来社)の初版、千五百円かあ、ほしいなあ、でもどうしようかねえ、なんてぼんやり考えながら、五日市街道のスーパーに寄りみちし、トイレットペーパーをレジに運んだところで財布がないのに気がついた。アワアワとレジのお兄ちゃんに謝り倒し、西荻窪までの道を自転車を飛ばす。幸い、親切な方が番台に届けてくれて無事だった。入浴中の恩人宛てのお礼書きを番台のおじさんに託し、中央線の高架下をくぐって吉祥寺へ。さいきんうっかりしすぎだ。先日も鍵をなくしたり、今日は財布を二度も忘れている。しようがないなあ、といいかげん呆れながら家に帰って、コンタクトレンズを外そうと思ったら化粧ポーチも銭湯に置き忘れたことにやっと気がついた。