htr2003-06-23

Y氏の月曜映画学校。今週も引き続き「アニメーションの映画史」。三十年代にディズニーと競合した人気漫画映画作家デイヴ・フライシャーの「ベティ・ブープ」や「ポパイ」を観たのち、フランスのポール・グリモーの短篇作品集『ターニング・テーブル』(1988/仏)。ポール・グリモー自身が登場し、自身が描いたアニメーションと共演している。アニメーション相手に過去作品を上映するという設定。オープニングの雪道を歩くクマ(途中でその姿がポール・グリモーにかわる)のシーンからさっそく心を奪われたのだが、ふと、「監督:ポール・グリモー」のあとに続いた「共同監督」の仏語字幕に気づく。授業終了後、教壇に駆けよって「『ターニング・テーブル』の冒頭に、ジャック・ドゥミの名前があったような?」と質問すると、Y氏は「ああ、やっぱりわかりましたか」と、そのいきさつを教えてくれた。「でもねえ、それを言ったところでここにいる人たちは知らないでしょうからね」。たしかに。前から四列目で携帯電話の画面を眺めながら大声でお喋りしていた娘どものこと、さすがに今日はつまみ出してやりたいと思った。それはさておき帰りみちにDVDを購入。今日もまたひとつすばらしい映画を教えていただいた。