htr2003-07-06

今日の成瀬巳喜男特集上映は幸田文原作の、芸者商売の家に集まる女ばかりの擬似家族ドラマ『流れる』(1956/東宝)と、高峰秀子演じる戦中派の女と加山雄三演じる軽薄の時代の若者がひとつ屋寝の下で暮らす『乱れる』(1964/東宝)。開映直前に出向いたら満員で最前列にやっと席を見つけた。スクリーンが大きすぎて首が痛くなった。『流れる』は芸者一家に田中絹代演じる上品な中年女性が女中奉公に入ったところから物語が始まり、山田五十鈴高峰秀子ら五人の女たちの住む家に次から次へと問題事件がおしよせる。そのドラマの数が過不足なく、しかもすべてがゆるやかな速度で進められて行くので物語とじっくり付き合える。成瀬巳喜男の技が冴えに冴えた一篇。

今日は梅しょう油と梅蜂蜜ジュースをつけました。梅酒先輩からの梅シロップを炭酸で割ったら夏の味がした。閉店間際の魚屋で刺身が安くなっていたので真鯛とほたてを買った。真鯛はごまみそで和えみつ葉を添えて鯛茶漬けに、ほたてはレモン汁に漬けてマリネにした。