htr2003-08-05

ブルーノートキップ・ハンラハン「コンジュア」のライヴ鑑賞。ビッグバンドは面白い。さながら現場監督的な佇まいのハンラハンが指差したり怒鳴ったりプレイヤーつかまえて何やら相談したり、楽器を持ったおっさんたちは各人勝手に愉しそうに演奏し、作家イシュメル・リードが時たまステージにあがってリーディングする。いいかげんなようでいて、ものすごく上手で贅沢なステージング。わたしみたいななまくら者が観るのは罰当りかもしれないけれど、実のところ小難しいことは何もなくて賑やかで愉しかったからきっとそれでいいのだ。

帰りに運良く平岡正明さんを紹介され、『座頭市 勝新太郎全体論』にサインくださいッ! とミーハーなお願いをしたら快くペンを取ってくださり、しかもわたしが名字を名乗ると「いいネエ、その名字のね、いい都都逸があるのよ」と喉を震わせてくれた。嬉しくなってしばらく「万里昌代が」「うどんの屋台を斬っちゃった」と座頭市雑談。わたし、座頭市ミニブックを作るんです、巻頭言をいただきたいンです! と言ったら「あたしにできることだったら何でもやりますよ」と座頭市のモノマネで応えてくださった。ホクホク顔でブルーノートをあとにする。座頭市といえばうどんだよね、うどんが喰いてェナア、と思ったけれど、宮益坂ラケルでオムライス。