夜になっても遊びつづけろ! 土曜の夜は化粧だっていつもより三割増なのだ。新宿で美人とパスタをシェアしたのち、表参道でROMZの二周年記念パーティ。映画『アンテナ』の公開記念イベントも兼ねていたため、クロークに上着を預けようとしたところで前の会社(映画宣伝業)の先輩に遭遇。「そう、仕事なのよ!」と言っていた彼女は、その一時間後、赤犬のライヴのときに飛び跳ねてキャーキャー叫んでいたのだった。加瀬亮くんが女の子に囲まれているのを横目に、ディタのグレープフルーツ割で景気づけ。赤犬はビッグバンドだしバカだし下品で愉快なのに、なぜいまいちわたしは乗りきれないのだろうと今夜も考える。納得できる答えは出たけれど差し障りがあるといけないので心に秘めておくことにする。いつか心を許して「こ・い・は・シグナルー!」と右左運動を一緒にする日がくるかもしれない。world's end boyfriendのライヴ、はじめてみた。フロアで首振ってきもちよく踊っていたらずっと隣にいた男の子が「これ、誰ですか?」と訊いてきたので「world's end boyfriend、ですよ」と答えてから、あれ、今日はworld's end girlfriendじゃないのかとはじめて気づいた。破壊の絶妙な加減にやわらかな夢を見た。Joseph Nothing、やっぱり好きだあ! 彼の音楽を耳にするとやさしい色気を感じるのです。暗闇のなかから立ちのぼる抒情、泣きメロがじんじんと響くのだなあ。身体だけで音楽を受け入れるとなんて気分がいい。ここは夜の体育館だ。たばこの白い煙と軽薄な挨拶とヤンチャで泣ける音楽の夜。AKAINU LIGHT(プチ赤犬)、COM.AKID606とつづき、壁にもたれてウトウトしかけたところでチルアウト。シロー君のDJに合わせてモユニジュモがスピーキングすると始発電車が動き始めた。青山通りを渋谷まで歩いて井の頭線。かえり道のコンビニエンスストアでメロンパンを買い、夕焼けみたいな朝焼けに向かって自転車をこいで帰宅。日曜日がはじまる。そう、朝になったら眠りつづけろ!