htr2003-06-26

今夜は編集者の鑑のような小父さまにお会いした。S氏はとても物識りで、でもそれを鼻にかけることは全くなく、わたしのような「二十一世紀のなまくら者」(これ最近の自称コピー)の四方山話にものってくださる懐の広い方。血盟団事件から着物談義、小沼勝に果てはギャルソンまで。豊かな話題に加えてこれまたおいしい料理がサーブされていつもより盃が進んだ木曜の夜。梅酒ロック、すだち酒、米焼酎ロック、梅酒ロック、最後にディタのグレープフルーツ割り。その後、渋谷東の地下にあるいかしたバーに移動。いちげんさんお断りというその店は芝浦ゴールドの残り血をひいていた。サッカーの中田さんも日本に戻ってくるとお忍びであそびにくるそうだ。S氏は数えただけでも二十以上もの「会」を発足させている。たとえば登山をして頂上でお茶をたてる「富士見野立ての会」、自転車で都内をめぐる「自転車ツーリングクラブ」、社内で興した「卓球チーム」、三陸の珍品ホヤをマズイと言いつつ食べる「ホヤ会」、オシャレは胸元のピンから「ピンバッチ愛好会」など。「ソフト帽を復興させよう」という「ソフト帽普及連合」は朝日新聞でも紹介されていました。そのすべての会にいちいち会則を作りロゴマークをデザインし会合を開いているというのだから素晴らしい。挙句の果てには「全身麻酔をかけられたことがある」というのが入会条件である「全麻会」なんてのもあるそうだ。これに至ってはいったいどんな活動をするというのか。「わたしも朝顔部をやっています。全国各地に種を配布して発芽報告を受け、余った種を近所に蒔く朝顔ゲリラが主な活動です」と言ったら、「それは愉快かつ有意義だ」と認められました。うれしい。