案外いそがしい土曜日。
タンスのこやしの冬服といただきもののマイケル・コースのサングラスを紙袋につめて千駄ヶ谷。明治公園フリマで店を開いている友人の一坪に間借りさせていただく。「五百円均一!」とだけ言い残して委託販売。原宿を横断して神南路地でヘアカット・アンド・パーマネント。新しい髪形を得て千駄ヶ谷へスキップ。しかしすでに商売は終わっていた。売上二千二百円。売れ残ったものと、友達の恋人の弟が着ていたというリンゴTシャツを紙袋に詰めて総武線

吉祥寺の夜は、スターパインズ。先月からずっと愉しみにしてい倉地久美夫さんのライヴなのだ。今夜は前半はソロ弾き語りで六曲ほど、後半は菊地成孔さんと外山明さんとの「倉地久美夫トリオ」のバンド演奏。菊地ズチルドレンは先日のDCPRGのライヴで満足したのかスタパへ押し寄せることもなく、椅子席に座ってお酒をのみながらゆったりと聴くことができた。倉地さんの表現はすばらしい。はじめて見たのは二、三年ほど前の池袋ロサで。ドアを開けて入ったとき、ちょうど倉地さんがギターをかかえて出てきたところだった。はじめの言葉が唄いあげられた瞬間おどろいた。それから、NHKを点けたら倉地さんがテレビに向かって詩を朗読していてまた驚いた。今日もまた新たに驚いた。このうれしさに満ちた驚きを、なんと説明すれば知らないあなたに伝わるかわからないけれど、明日も見ることができるので、明日寝る前にはもうすこし何かわかりやすい言葉で伝えることができるだろうか。とにかく、なんというか気分がいい。