昨日のお話にはつづきがあった。風呂の湯を抜いて立ち上がろうとしたら動けない。体温があがって酒がグルグルまわりだしたのだった。水のない浴槽のなかで体育座りで放心すること二十分。モンゴル餃子を一個無駄にした。果たして一昨日のお話にはつづきがあったのか、否! 一昨日というのは、恵比寿でスパイク・リーの『25時』を観た日。二時間強の映画は、大筋の予想は最初の五分ですべてつくものだし目新しい物事は何ひとつ起きないのだけど、スパイク・リーらしい饒舌さとビートと底力で観客を持ち逃げしていく。エドワード・ノートンフィリップ・シーモア・ホフマンも期待されている役どころに沿って演じている、それはスパイク・リーの演出自体もまたしかり。逸脱のない上等な映画。このおねえちゃん、何着てもカワイーなーというのも大事な感想。

今夜は有楽町の雑居ビルのなかにある銭湯を模した居酒屋で梅酒とサワーの夜。タイル貼りの壁に囲まれて、脱衣籠のなかに荷物をおさめ、番頭に金を払う。話題作り程度には面白いその店の、隣の席では男の子と女の子四人ずつが交互に座り「いままでえ、年下と年上と付き合った割合、どっちが多いでっしょーか?」と質問大会を開催していた。すだれのこちら側では沖縄会議。目的は、睡眠とドライヴとおいしい食べ物。方々に言いまわっていた移動計画が本格的に動き出した。どこまで遠くにいけるのか、それとも速く動けるのか。ゲームオーヴァーの表示が出る前にリセットボタンを連打せよ!