肉と酒と愉快なお喋りと健康ランドのために電車に乗って海辺へ遠征。その天然温泉健康ランドの名物は「ロウリュ」というサウナだという。のぼせ体質ゆえにサウナは苦手だが、やっぱり名物は気になるなあと肌を真っ赤にしてサウナのなかで待っていると、スタッフのおねえちゃんがバスタオルとラジカセを持って登場。コミカルなオッサンが「スーパーロウリュ パワフルロウリュ スーパー! スーパー!」と唄うふしぎな音楽がラジカセから流れ出すと、おねえちゃんが焼石に水をかけはじめたものだから一気に大量の蒸気が発生。そしておねえちゃんが全力でバスタオルを振り回しこちらへ熱風を送り出す。これがほんとうに熱い。なんだかあたまがおかしくなっていくような快感。今朝まで呑んでいた酒の残りが汗になってすっかり抜けていった。入浴後に濡れた髪のまま外に出て、瓶のレモンジュースを道端で立ち飲み。茹であがった肌に、やや傾いた太陽と夕暮れの風を受けながら、しらない町を歩いた夏休みみたいな一日。かえりの電車のなかからちょっとだけ海が見えたのでした。