htr2004-04-26

ベランダ園芸部、休日の夕暮れにパクチー(香菜)と万能ネギの種を蒔きました。秋蒔きのソラマメはプクプクした実を三つぶらさげ、ミニ人参は引っこ抜いてみれば生意気にも人参の姿と味をしています。真夜中と早朝二度に分けて、風煉ダンスの公演ビデオ『犬姫』(1994)を観た。派手な舞台設営、脳天突き抜けた役者たち、不破さんの音楽と渋さ知らズの生演奏(「犬姫のテーマ」、ほんとうに好きだ)、お色気アリ炎アリ漫才アリイゴーさんアリと、当時流行した「静かな演劇」現象をまったく無視した熱病みたいな空間と時間。その空気を追体験しようと鼻をフガフガ鳴らして、心のなかで木戸銭をめいっぱい投げる。このビデオ、廃盤なのだそうです。みんなどこかで観られたらいいね、でも舞台はやっぱりリアルタイムで観るべきものだ。そんなこんなで月曜日がやってきて、寝言のつづきで一日がはじまる。パリッとしたシャツとピンクのミニスカートに網タイツという冗談みたいなコンサバな格好で出勤。Y氏の月曜映画史講義は昨年のこの時期とほぼ同じ内容で、映画の起源と第一次世界大戦以前のフランス映画の隆盛について。それでも何度聞いてもワクワクするのは相変わらず。夜になれば黄色い電車に乗って市川りぶるまで。佐々木彩子さんのピアノ・唄と川下直弘さんのサックスのデュオ。今夜のちゃんさん、岡村ちゃんの曲を唄ってた。十代の頃に作ったという「ゆめをみたようなきがするー」ではじまる唄のまっすぐさに胸がキュンとした。なんだかそろそろ恋がしたくなりました、と伝えるとちゃんさんはハハハと笑った。電車に揺られて吉祥寺に着くと、明日の雨がせっかちに降り出していた。夜が深まる前に鼻の下まで湯船に浸かり、浅川マキを聴きながらおだやかに就寝。