平岡正明のDJ寄席 俺の噺を聴け!

htr2006-09-12

ハタリブックス制作、新刊のお知らせです。
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平岡正明平岡正明のDJ寄席』(愛育社)◆
九月三十日 全国書店にて発売予定
噺家のごとき饒舌
ジャズマンのように鋭いアドリブ
知識と記憶とレコードの紙芝居
俺の思想は世界を躍らせるグルーヴだ!

2005年秋、法政大学で行われた公開講座平岡正明のDJ寄席 都市に響く音」。ジャズ、落語、新内、山口百恵、グラフィティ、革命、ゲロンパ、サウンド・デモ……。縦横無尽に拡がる驚愕のDJ=ディスクジョッキー、全5回14時間を完全収録!

<目次>
第一回 海抜ゼロメートル地帯の混交音楽 〜ジャズ! 新内! タンゴ!
第二回 歌謡曲ランドスケープ 〜曇り空に響いた山口百恵と西田佐知子
第三回 ヨコハマ、都市のノイズ 〜都市の隙間、グラフィティを追う
第四回 ゲットー・ダンスと黒い愛 〜ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ!
第五回 路上の抵抗と音の快楽 〜立ち上るリズム そして世界革命へ

サッチモ美空ひばり、鶴賀若狭掾、ビリー・ホリデイ古今亭志ん生、サン・ラ、河内音頭ジェームス・ブラウン桂文楽、グラフィティ、リー・ワイリー、トゥパク・アマル古今亭志ん朝サウンド・デモ……それでもまだまだしゃべり足りねえ!

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ご予約は出版元の愛育社か、よくわからない方はハタリブックスまでお問い合わせください。ミスハタリがご案内します。
amazon.co.jpでもお買い求めいただけます。

平岡正明のDJ寄席

平岡正明のDJ寄席

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本書は、平岡氏がしゃべり倒した膨大なDJ=ディスクジョッキーに、編集部が事細かに脚注を加えた作りになっています。ジャンルを越境して次々と繰り出される知識の数々についてのフォロー、その場でかけたレコードの解説をしているので、平岡氏の流れるようなディスクジョッキーを楽しめるのと同時に、いままで平岡氏の著作に触れたことのない世代にも読みやすい「入門書」となるでしょう。ときに平岡氏にツッコミを加えながら、脚注が伴走していきます。

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★表紙絵は清田弘さん(一九八三)。FUTUREDAZEというかっちょいいサイトでその作品が見られます。大胆な構図と丁寧描きこんだ絵、迫力あるなあ。平岡さんが高座でレコードを回しています。サンキュー!

★ブックデザインは戸塚泰雄さん(一九七六)。以前にもご紹介した音楽誌「nu」を主宰されています。文字組がきれいで読みやすい! 入稿の最終段階、ドンドコ増える脚注文にいやな顔ひとつせずに対応してくれました。サンキュー!

★企画は佐藤正樹さん(一九七六)。昨年と今年の二回、法政大学エクステンション・カレッジというアカデミックな場での「平岡正明のDJ寄席」を実現させた敏腕な企画者。カリスマミクシィ、ハーポ部長という名の方が通りがいいはず。「RLL(ラジカル・レフト・ラフター)」というユニットでヤンチャでかっこいいTシャツを作ったり、高円寺近辺でいろいろと盛り立てているカルチャー・ジャマー。サンキュー!

★編集協力いただいたのは、「DJ寄席」にゲスト登場した、「グラフィティ観察者」の田中元樹さん(一九八三)とDJ&音楽ライターの二木信さん(一九八一)。田中さんはさすが学者肌の若き論客、資料制作や原稿確認などの細かいお仕事がほんとうに丁寧で、そのおかげで誌面が充実したものになりました。机上のお仕事のほかに、グラフィティを求めて横浜から大阪へ、はてはローマまで、カメラを下げて出かけていくというフットワークの軽さも魅力です。サンキュー! 二木さんはサウンド・デモでも活躍する、音の快楽に対するストイックな求道者。ラジカルでありながら冷静な目を感じさせるその言動は、これからもさらに新しい「音の場」を作っていくことでしょう。サンキュー!

★編集の相方は入江太郎さん(一九七四)。ジャズと志ん生とお酒をこよなく愛する趣味人。ジャズはもとより、落語や浪曲、江戸文化、いわゆる思想芸能一般に幅広い知識を持っている、頼りになる知恵袋。あの平岡さんとサシで芸能の話ができる三十代はこのひとぐらいじゃないだろうかというくらい。数多くの「脚注」は彼の知識と探究心に拠るものです。さいきんはお三味線をはじめ、芸の道に入り込む覚悟を決めた模様。サンキュー!

★そしてもちろんDJは平岡正明さん(一九四一)。わたしのアイドルです。以下に、本書に収録したプロフィールを載せましょう。

一九四一年、東京本郷生まれ。評論家。早稲田大学文学部露文科中退。六四年の『韃靼人宣言』でデビューして以来、ジャズ、歌謡曲、革命、政治、映画、大道芸、文学、浪曲、落語、座頭市など、あらゆる領域を横断的に論じ、壮大な思想絵図を広げている。ホームグラウンドは横浜野毛。趣味は「世界革命」。ベストセラーとなった『山口百恵は菩薩である』をはじめ、『ジャズ宣言』『チャーリー・パーカーの芸術』『大歌謡論』『大革命論』『野毛的』『浪曲的』など著作は百冊を超える。本書収録の「平岡正明のDJ寄席――都市に響く音」が行われた二〇〇五年は、『大落語』『哲学的落語家!』『昭和ジャズ喫茶伝説』を続々と上梓。翌年〇六年は、四月『戦後事件ファイル』、六月『志ん生的、文楽的』、七月『日本ジャズ者伝説』をさらに発表。八月末から九月初旬にかけて二日間にわたり「平岡正明のDJ寄席 第二回」(主催/法政大学エクステンション・カレッジ)が開かれ、「芸能の真相/深層」というテーマで各回四時間超のディスクジョッキーを行い、噺家のごとき流暢な語り口と瞬時のアドリブ、ときに身振り手振りに加えてダンスまで披露し、好評を博した。

そんな、たのしくたのもしい方々とのお仕事でした。ちなみに(カッコ)の中の数字は生まれ年です。
制作はハタリブックス、出版は愛育社より、今月末には書店さんに並びます。よろしくどうぞ。