予定外の木曽路旅気分

バスでも業!

金曜日に名古屋で打ち合わせをし、岐阜は多治見の陶器まつりに行き、日曜日に東京に戻ってきました。中央道を走る高速バス、切符代が新幹線よりも半分も安いことに気がついて勢いで乗ったものの、新幹線の三倍以上の所要時間とは知らず、新宿到着予定時刻を耳にして飲んでいたカフェオレを吹き出した。しかも一時間半前に名古屋行きの電車に乗った駅の近くを通ってがくぜんとし、のんびりと山道(高速道路)を走るバスに揺られること六時間。ヤキモキとしていたひとり出張移動は、いつしか晴れた春の日の旅気分にジャックされ、諏訪湖のサービスエリアでソフトクリームを舐め、終わり桜の風情や白い尾根の南アルプス連峰を眺めてはうきうき。ここのところ新幹線移動ばかりで東海道にはすこし飽きていたところだったので、車窓の木曽路が実にたのしい。

しかし翌日、急遽また名古屋に行くことになるとは思わなんだ。お金はないけれど時間もないので、大人の事情で新幹線の切符をお買い上げ。「のぞみ」ではあっという間の90分。コストは倍だがしかたがない。用事が済んだら「ムーンライトながら」に乗るもんね、うふふ、「ながら」は初体験なのよね、うれしいな、と帰り道を決めていたのに、結局南極新幹線。実はちょっとガッカリ。

バスは移動手段としてしか見ていないし、鉄道ほどの興味はないのだけど、それでも二階建て三列シートバスの装備にはこころくすぐられるところがある。リクライニングのゆとり、シートピッチの広さ、せまい階段にメカ感があって楽しい。もちろん寂れた田舎を走る路線バスもまたいいわよねえ、海辺の町だと車体の外観が赤くさびていたりして、それもまた一興。って、わたし、やっぱりバスも好きなのかしら。