ちょっとした石鹸の話

友人とのおしゃべりで「結婚祝いに、ちょっとしたプレゼントを贈るのならなにがスマートだろう」という話題になり(妙齢女子っぽいね)、「フラワーベース」か「石鹸」と答えたらキョトンとされてしまった。「石鹸なんて使ってないよ、ハンドソープもボディソープもぜんぶ液体だもの」。我が家は石鹸ひとつで生活しているので石鹸はお風呂の大事なパートナーなのだけど、世の中の大半はそうでもないのかしら。石鹸もソープもシャンプーも、人それぞれ好みがあるからいちがいに「コレ!」ともいえないし、エコの旗を掲げてよその風呂場の心配をするつもりなんてまったくない。もうしわけないのだけど、大きなエコより風呂あがりの自分の肌のほうが大事で、その気持ちよさから石鹸が好きだというだけの話。

話の要点が泡ぶくになって消えてしまう前に、実のある紹介を。ひさしぶりに「MASACO石鹸」を購入しました。バリのウブドのココナッツ林のなかで暮らす臼井雅子さんが丁寧に手作りしているこの石鹸、合成保存料、防腐剤を加えていない完全なナチュラル・ココナッツ石鹸。数年前、漫画家の西村しのぶさんが絶賛していたことで知りました。世に石鹸ブームがやってきてエコだロハスだと騒ぐ日本の流行とは無関係に、遠い海の向こうで練られていくだけの石鹸。何度か試して、夏場はペパーミントね、だとか、化粧落としにはオレンジ&ライスブランだね、とか、お友だちへの手みやげにミニ石鹸をもっていったり、何度か何種類かの石鹸を使うようになりました。ここ一年ほど使っていなかったのだけど、ふと思い立ってひさしぶりにインターネットで購入。トライアルセットには六種類のミニ石鹸が詰められているのでお得なのです。シンプルなパッケージもセンスよし。封を開けてみると素朴な手触りの石鹸がまたかわいらしい。

さっそく髪の毛を洗ってみると、キュキュッと、さわやかな洗いあがり。ややっ、単純に好きなものの話がしたくて、それがたまたま石鹸というだけだというのに、この文章全体にまとわりつく「エコ」感は一体なんだ! 慣れないこのかんじに背中がむずかゆくなってきたので、石鹸で洗ってくることにします。

【MASACO】