ミスハタリの道北旅 7 札幌「キコキコ商店」番外篇

道東を大回りした旅は終わり、本来の目的「里帰り」を果たしたとたんに大雪に見舞われた。列車で余市まで出かける用事があって、やったー、わたしの原体験(函館本線)に乗るのだーと思いきや、早朝から運休と遅れですっかりダイヤが乱れている。やかんを載せたストーブのそばで猫をかまいながら、長いあいだ飽きることなく降りつもる雪を眺める家のなかはあたたかい。

帰省するたびに出かける場所がある。そのひとつが中島公園近くの「キコキコ商店」。高校時代の放課後、学校からススキノまで歩く途中にあった大きな公園。池があり遊歩道があり小川があり、かつては遊園地があったけれど今では立派な音楽堂が建っていた。中島公園と市電が走る西七丁目通りのあいだに、キコキコ商店がある(→これまでにキコキコ商店を訪れた日のこと(【2006/02/03】 【2007/09/16】)。「CDと豆本と珈琲のお店」、わたしにとっては「おはなしのお店」でもある。オリジナル豆本はもちろん、看板やチラシ、店内のポップに描かれているチカフさん(id:abahiko)の絵がかわいい。

 
まず、玄関で靴を脱いでおじゃまします。大雪と戦いながら営業中(雪かきに追われる日)。部屋に入るとストーブがあたたかい! 赤い鼻で、どうもーとごあいさつ。平日の真っ昼間(しかも大雪)なのでゆったりできるのもうれしい。豆本の種類も増えていました。道北旅のじまん話(SLに乗ったことや温泉に入ったことなど)をしたり、音楽の話をしたり、そのほかの四方山ばなしをしたりで、いつものことながらすっかり長居。
 

もうわたしの手元にも十冊と無い「座頭市映画手帖」が北海道で手に入るのはこちらだけ。自分の子ながら、ややっ、ほしい、と思ってしまった。オフノートのCDをはじめ、気になる音楽がたくさん。ジャケが気になった一枚、北村大沢楽隊『疾風怒濤!!!』をかけていただいた。
【北村大沢楽隊『疾風怒濤!!!』】 ※off note blog

疾風怒涛

疾風怒涛

 
キコキコ商店はコーヒーがおいしいお店なのだが、さいきんの末木さんご夫婦はからだによく効くハーブティがお気に入りとのこと。茶葉の瓶に「胆汁」と貼ってあったのが面白かった。とりあえずいまは温泉効果でからだが好調なので、ハーブティは飲まず、ぎょうざ定食を注文。

おいしかったです。たしかな筋からのタレコミによると、粉ものに夢中なキコキコさんは自家製肉まんの商品化に勤しんでいるそうです。次におじゃましたときには食べられるかな。

【キコキコ商店】
札幌市営地下鉄南北線中島公園駅で下車して、中島公園の端っこを流れる鴨鴨川というかわいい名前の小川沿いに遡って、南十二条西六丁目、路面電車が走る近くにあります。いろいろなごはんやおやつ、そしてたくさんの豆本と音楽があって、扉を開けたらにやけることうけあいのお店です。


【ミスハタリの道北旅 2008】
1 出発とおみやげ 2 『終着駅は始発駅』 3 帯広「北海道ホテル」 4 蒸気機関車と釧路湿原 5 川湯温泉紀行 6 流氷ノロッコ号 7 札幌「キコキコ商店」番外篇

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さて、ミスハタリの道北旅(+番外篇)はこれにて終了。北海道の東側を旅してみたいなと思ったあなたのお役に立てられたらうれしいです。今度は釧路から根室へと伸びる花咲線に乗るのだ! さらなる旅の冒険心をふくらませて次の計画をたてるのです。旅の神様、今回も無事でゆかいな旅の日日をありがとう。