ミスハタリ 水の旅 5 富山「オークスカナルパークホテル」

富山に来るのは二度目(昨年は乗り換えのみ)。町に出るのは学生時代の空手道の東日本大会の遠征でやってきた以来だ。羽田空港でキャンセル待ちをし(どうして遠征なのに、そんな博打をしたのかと今あらためて問いたい)、出発案内に急かされる空港内を空手着の入った重い鞄を抱えてスーツ姿で全力疾走し(スーツ姿は体育会系の掟なのだ)、離陸時刻ぎりぎりに富山行きの飛行機に乗り込んだ。観光とは呼べない程度の町歩き、学生なので美味しいものにもありつけず(男子学生は監督のお供で遊興するのが掟みたいだけど)、思い出せることは、強くて怖い相手選手の突きで仲間が前歯を折られたのを目前にして、ああ、彼女と当たらなくてよかったと正直に思い(空手の団体戦は、先鋒・中堅・大将(五人制の場合は、次峰と副将もあり)の一対一での戦いで、鉄砲玉役の先鋒だったわたしは怪我なく試合を終えていたのだ)、そして、おみやげにもらった「ますのすし」が美味しかった、ということ。

久々の富山、夕ごはんを食べに駅前に出てみると、よさこい祭りのにぎわいにぎょっとする。てきとうな居酒屋に入り、カウンターでお造りと白えびの天ぷらとお新香と瓶ビール。ほろ酔いで駅地下通路を抜け、すっかり開発・整備されて整然とした街並みになった北口へ。路面電車の「富山ライトレール」が道路をスルスルと走っていく。う、乗りたい(これは朝の写真)。でも富山観光は今回はナシよ。

 

今夜の宿は駅の北口すぐそばにある「オークスカナルパークホテル富山」。これが結婚式や披露宴も行なう大型のシティホテル。シングルの部屋も広めできれいで、シンプルな調度品とファブリックに、落ち着いてすごすことができた。ユニットバスとはいえかなり余裕があるので、湯舟につかっていてもトイレは気にならないし、浴槽で足もまっすぐに伸ばせるし、洗面台も広く清潔でうれしい。わたしが泊まった時期のネット予約のプランでは一泊素泊まりで7000円弱、夜到着、翌朝早くにチェックアウトと考えるとすこし高めにも感じるけれど、コストパフォーマンスはバチグンに良い。ベッドも快適で、よい夢を見られました。

【オークスカナルパークホテル富山】

【ミスハタリ 水の旅 20080802-03】
0 水と緑と鉄道とわさびの幸福(ダイジェスト) 1 かなわぬ夢、越美南線(長良川鉄道) 2 郡上八幡、河童の飛躍 3 添い遂げゆく水、高山本線 4 猪谷駅の宝物 5 富山「オークスカナルパークホテル」 6 大糸線の恋 7 白馬「倉下の湯」再訪 8 穂高安曇野わさびの風