ミスハタリの春陽南風旅 5 浜比嘉島・前篇〜波と光あるところ

午前六時すこし前、まだお酒が残るふらつくからだと寝ぼけたあたまで、テラスに出る。一日のはじまりは見ておきたいじゃないの。


波の音しか聴こえないなんてことがほんとうにあるからびっくりだ。テラスにクッションを持ち出して座り、あたたかいお茶をのみながら、小一時間ほど、ただぼうっと空の変移を眺めていた。センチメンタルでもロマンチックでもなく、感情とは無関係にただひたすら身体にしみこむような風景。

朝ごはんを食べたら、朝の光を浴びに散歩にでかけます。まずはホテルの下に広がるムルク浜へ。

 



すばらしいなあ。モモちゃんとふたりで視界いっぱいの海を占める。午前十時にもならぬうちにもう陽射しが強い。いまはまだ三月なのに。



これはもう、はしゃいじゃうよね。モモちゃんとわたしは、波と光ある島をのんびりと歩いてみることにしました。百年以上も前からある沖縄スタイルの民家(おばあちゃんが住んでいる)、琉球始祖である神さまカップルの家と墓、日影がいっさいない農道、聴こえてくるラジオ放送の音声、俊敏に駆けていく猫。ここで見たさまざまな風景のうちのひとにぎりを、ちょっとだけ自慢してしまいましょう。

(→後篇につづく)


【ミスハタリの春陽南風旅 2009/03/14-17】
1 かしましディープ那覇 2 那覇「ナハナホテル」 3 那覇・のんきな猫散歩 4 浜比嘉島「ホテル浜比嘉島リゾート」 5 浜比嘉島・前篇〜波と光あるところ 6 浜比嘉島・後篇〜日なたの散歩