九月、十月、ハタリの散歩道 2

十月もあと残りすこし。月曜日、雨のヨコハマ中華街にて平岡秀子さんを囲んで、いまだ亡くなった気がしない平岡正明さんのことを偲び(若いときの写真や文章をみんなで回し読みしたりね、若き平岡さんは美青年です)出版界や落語界をネタに編集者の方々と紹興酒で宴会(風邪のわたしはお茶)。火曜日、「銀座の正しき接客業」見学会&反省会でブラントンのソーダ割り、深夜に歌舞伎町のへんなうどん屋で炭水化物、ひさびさに始発電車を待つ。水曜日、昨夜の酒で腰が痛い、反省中。

ようやく時間が空いたので、これまでのハタリブックス&浅利芙美のお仕事を整理してリスト掲載しようなんて思っているのですが(ちゃんとお仕事しなくちゃね)、つい目が行くのは散歩や旅のとちゅうで撮りためた未整理の写真ばかり。もはや編集者でもライターでもなく、すっかり「旅と散歩と列車のひと」になっているミスハタリです(ほんとうは仕事もしています)。


先日の「九月、十月、ハタリの散歩道(→ ☆2009/01/24の日記)」で載せそこねたあれこれをいくつか。



札幌・円山動物園。何度見返しても、しろくまツインズはかわいい。訪れたのは午前十一時くらいだったので、母親ララとチビッコ(イコロかキロルかどっちか)は昼寝もせずにおきていて、チビッコはポリタンクや浮きを抱えてはプールに投げて自分も飛び込むなど、いろいろとヤンチャなあそびを見せてくれました(→ ☆ちょうどこの頃の「双子の白クマ赤ちゃん通信」)。


か、かわいい! ズキューン!
今週末から札幌なので、またしろくまツインズを見にいっちゃうかもしれない(いや、たぶん行く)。夏よりも寒くなってきたいま時期のほうが、しろくまは活発に行動するそうです。ホッキョクグマだもん、そりゃあそうだろうな。しろくまツインズの写真満載な飼育員さんのブログしろくまたちに対する愛に満ちていて文章もおもしろいので、札幌のことを思ってはよく眺めてしまいます。


おなじく円山動物園、空に向かって叫ぶレッサーパンダ
円山動物園には子どもの頃によく連れていってもらったり、遠足で行ったりしたけれど、こんなに動物園がすきなのはいまがいちばんかもしれない。旭川旭山動物園もたのしいけれど、いまは円山動物園も相当おもしろいです(ユキヒョウツインズもかわいいよ)。園内の「こども動物園」で子ヤギにスカートを食べられてチビッコハタリが号泣していたあの日(当時五才)には、もう二度と来るもんかと思ったのにふしぎなものです。先日実家で幼少時代のアルバムを開いて苦笑い。


今年何度目かの大阪谷町さんぽ。町の東西南北がなんとなく身についてきました。秋晴れの土曜日、難波宮の芝生に転がって見上げたら、光さす青空。


箱入り娘のはじめての冒険。オシャレなワンピースを着ていますが、それは趣味ではなく術後の傷を保護するためのもの。ニョロニョロと低い姿勢で、オロオロしています(抱き上げて撮った写真を見ても、しっぽを股にはさんでいるから、相当怖がっていたのかもしれない)。



そんな猫も家ではゆうゆうとワガママに過ごします。今年の初夏にやってきたばかりの新入りのくせに、すっかりわがもの顔で過ごせるのは、ホームへの安心感と愛情ゆえなのでしょうか。クラシカルなスモーキーピンクのバラは、秋の気分で活けました。花びらが長持ちする朝の涼しさに、秋を感じます。


生駒山上遊園地は、人生のふれ幅の大きさについて考えさせるユートピア

遊園地はすべてのひとのためのものなのです。チビッコはレジャーの主役として、小学生は遠足で、中学生になったらグループデートで、そんな子どもが大人になって新たな家族ができたならまたチビッコを肩車してやってきて、もっと時間が過ぎておじいちゃんおばあちゃんになったら、孫のチビッコに手を引かれながらまたやって来るのでしょう。で、「三十三歳独身子どもなし」のわたしは、そんな人生のいろいろを眺めつつ、冷やかしたり、笑ったりして、園内をくまなく散歩してごきげんになったのでした。



おまけ。なんばの路地にある「白蓮」で食べたおでんがおいしかった。ただし、いちばんおいしかったのが近所の「551」で買ってきたしゅうまいを煮たものだったというのはどうなんだろう。足元には黒猫やしま猫などが身勝手にニョロニョロしていて、あれっ、いまこっちにいた黒猫がもう店の奥にいる、とおもったら、実は黒猫だけで三匹もいて、十匹以上が気ままに店と階上を歩き回っているのだそう。しかも客商売のステージにいながら、みなさんぜんぜんなつかないそうです。