fresco みかん畑とガラスの遠足

花を生けようと花瓶を探すと、テーブルのうえに小粋なガラスの器があった。聞いてみると「fresco」というガラスブランドのものだという。くもりがかった色味、ふくよかなカーブ、絶妙なシェイプ、いっぺんに恋におちた。ほかにもグラデーションやマーブルの色模様、ふしぎなカタチなど、さまざまなプロダクトを生み出しているフレスコ。ちょうどこの時期、年に一度アウトレットセールを行なうというので、遠足に出かけました。

まずは大阪、天王寺駅環状線から阪和線に乗り換えて南へ(※注意※ ウェブサイトの案内によると、電車で行く場合は「大阪難波より、南海電車和泉中央行きに乗車し、終点和泉中央駅で下車。そこからバス利用」とあります)。和歌山県に思いを馳せながらとちゅうの駅で降りて車に乗って、大阪の南のほう、和泉市の山の中に入ると、みかん畑の向こうにフレスコの工房とショップ&ショールームがありました。

開始時刻の午後一時をすこし過ぎただけなのに、会場は大混雑。見る見るうちに、机のうえに置かれた商品が消えていく。みんな考えることは同じなのだ。天井の高いアトリエ内は、初夏の陽気と、物欲の盛り上がりと、炉の熱気でむんむんとしていた。混雑にひるんだけれど、やっぱりほしいものはほしい。おこづかいは限られているけれど、ふだんは躊躇してしまうような器に手を伸ばせるというのはやっぱりうれしい。ライヴオークション(札を上げて「にせんえん!」などと叫ぶ)とサイレントオークション(用紙に希望額を書いていく)で、狙っていたガラスの器をふたつ手に入れられました。

まずは手前、すり鉢状の器。両手にちょうど収まるくらいの小鉢で、下が茶色っぽい色味で上がグリーン。おひたしもごま和えも冷奴もアイスクリームも、これで食べたらぜったいに格が上がることまちがいなし。ライヴオークションで「ええいっ!」と声を上げた勝利。

こちらは大鉢。下が白みががっかた模様で、上は深めのグリーンのクリアガラス。サラダ、煮物、ロールキャベツ、ゆでそうめんなどなど、おもてなし用の大鉢がずっとほしかったところに、なんてバッチリすてきな出会い! 内側が白いので料理をえらばないのもうれしい。

大きさがわかるように、携帯電話と苔玉をそばに置いてみました。

おもてなしの器が増えると、ハタリハウスもおもてなしがしたくなる。そうね、そろそろカレーの季節かな。

【fresco】 大阪府和泉市小野田町259 電話:0725-90-2408