2009-01-01から1年間の記事一覧

夏の鎌倉、センチメンタル寅次郎

雨が上がったら鎌倉だ、と出かけてきました。 「R OLD FURNITURE」や「うつわ祥見」をのぞきたいなだとか、鎌倉市農協連即売所で鎌倉野菜を買うのだなど、いろいろ欲望を抱えつつ、今回のいちばんの目あては鳩サブレーでおなじみの豊島屋本店。本店限定グッ…

平岡正明『ジャズ宣言』

一昨日の夜、風呂上がりの部屋にはなかなか風は通らなくて、灯りを消してカーテンを開けた。その夜は奇妙なまでに丸い満月だった。数時間前、港町のまだ高いところに浮かんでいたそれは、ななめ下まで落ちていた。汗が引くのを待たずにカーテンを閉める。や…

「百景」はじめました

携帯電話に便利なキャメラが付いていても、適度なマナーと自分のルールをもってシャッターを押すように心がけていますが(「ごはん中によそ見しない」など)、旅や散歩のとちゅうで出会った「!」はいつも誰かに届けたいと思ってしまいます。そこで写真雑記…

六月、雨忘れの散歩(大阪・神戸)

六月の半ばからすこし長い散歩に出ていました。梅雨時期だというのに、あまり雨で悩むことのない日日。散歩と甘い記憶のメモランダム。 さいきん出会ったカワイコちゃん。『三好さんとこの日曜日』に出てくる「梅」という名の猫に似ています。 ご利益のある…

八ヶ岳でおしゃべりおしゃべり! 〜リゾナーレ滞在

六月九日、くもり。旧友ふたりとチビッコといっしょに、山梨県小淵沢「リゾナーレ」へ。中央道チキチキドライブ移動ゆえに鉄道とも無縁で(すぐそばを走る小海線が気になってしかたなかったんだけどな!)、車内でも部屋でもおしゃべりばかりしていた二日間…

ハタリブックスと勝新座頭市 2009

ひきつづき、先日の金沢旅でお世話になった、金沢のブックカフェ「あうん堂」のほんださんからご連絡がありました。これから毎月11日(The11=座頭市)に、「kinoあうん堂」というイベントで座頭市映画26作品を上映していくそうです。26作品を上映していく間…

「座頭市映画手帖 petit」好評発売中

2003年に出版して以来、映画界・座頭市ファン・勝新太郎原理主義者などで好評を博し、めでたく在庫一掃・完売御礼だった「勝新座頭市完全読本 座頭市映画手帖」を、2008年秋に、装い新たに再版いたしました。勝新座頭市の魅力を追いかける冒険の水先案内書と…

時刻表はフィンランドを目指す 『ハンネス、列車の旅』

五月の金沢(→ ☆旅日記を書きました)で、あうん堂のご主人ほんださんとやっぱり鉄道に関するおしゃべりをしていて、「この映画知ってます?」と見せていただいたDVD。『逃走特急 インターシティ・エキスプレス』? ドイツからフィンランドに向かって国際列…

fresco みかん畑とガラスの遠足

花を生けようと花瓶を探すと、テーブルのうえに小粋なガラスの器があった。聞いてみると「fresco」というガラスブランドのものだという。くもりがかった色味、ふくよかなカーブ、絶妙なシェイプ、いっぺんに恋におちた。ほかにもグラデーションやマーブルの…

緑と坂のある町 〜 「OSAKA東区スタンプラリー」

週末の雨があがり、よく晴れた月曜日。大阪玉造にあるブックカフェ「beyer(バイエル)」に行きました。心地よいうわさをきいていたし、なにかの本でお店の様子を見たことがあったし、「きっと好きなところだとおもう」という声もあった。駅前からアーケード…

雨の"Rock on the Rock '09"

雨と荒い潮風を浴びながら、ロックフェス「Rock on the Rock '09」にて、KITO, Akira Brass band!で演奏してきました。→【Rock on the Rock '09】あー! 寒かった! でもたのしかった!KABB!は朝イチにメインの「Rock stage」前の客席を練り歩く予定が、朝か…

KABB! goes to "Rock on the Rock '09"

ハタリレコーズ(またはじめてしまった、ハタリブックスの多角経営)がお手伝いしている、というか、ミスハタリが音を出さないバンドメンバー(つまりマネジメントやらクリエイティヴのあれこれ、世話焼きやら、舞台裏で怒鳴るなどの企画製作番長)として、…

新版ミスハタリの北陸旅 4 海と絶壁と二三味珈琲

朝食後に宇出津をあとにして、時間の許すかぎり能登ぐるりの旅に出ます。まずは赤崎でいちご狩り。露地もののいちごがたった千円で食べ放題。ここの畑のおばあちゃんは、時間制限なんてセコイことは言いません。真っ赤ないちごをぞんぶんに頬張るしあわせ。…

新版ミスハタリの北陸旅 3 能登、くじらをめぐる冒険

金沢をあとにして、くもり空の下を能登有料道路を飛ばします。能登半島は海だけじゃなく、山のある場所なのだなということが、めくるめく景色で実感。想像以上にアスレチックな土地だった。海沿いの細い道を走って、真脇ポーレポーレで立ち寄り湯。ここの「…

新版ミスハタリの北陸旅 2 金沢〜居心地のよい町とすてきな大人たち

糸魚川駅到着後、名残惜しく写真ばかり撮っていたら、先のホームに「特急はくたか 8号」が到着。大糸線カップルに別れを告げて、12:54糸魚川駅出発。一応は進行方向に向かって右側の席をおさえておいたけれど、海沿いとはいっても、海岸と線路のあいだに道路…

新版ミスハタリの北陸旅 1 大糸線カップルトゥギャザー

さいきん旅日記をせっせと書いているせいか、どうにも「旅ばかりしていますよね(つまり、仕事してませんよね?)」と言われるミスハタリ、その旅道楽根無し草の称号に恥じることなく、月が変わればまた旅かばんをがばっと抱えて列車に乗り込みます。こんど…

上野ほろ酔い散歩 上野動物園〜アメ横「大統領」

世の中にリンクして休日の上野駅で下車すると、文字どおりの人波。軽いめまい。でも今日は家を出るときからレジャー気分でいたのでだいじょうぶ、チビッコに衝突されたって、目の前でカップルが愛を語りあっていたってへっちゃらです(でもパンダがいなくな…

杉並新緑日和

四月もたくさん散歩しました。月初に桜の下を歩いた神田川沿いの遊歩道は、いまはもう緑の風景(→☆ 2009/04/07の日記)。 散歩途中に出会った猫が美人でドキドキしてもたくたとキャメラを準備していたら、さっそうと逃げられました。散歩といえば、武田泰淳…

人生をかえる本とコーヒー 〜【コーヒー篇】 吉祥寺「プチ」、渋谷「マメヒコ」、上野「王城」、日なたのコーヒー

ここにきて、人生におけるマストアイテムのひとつにコーヒーが加わりました。高校生のころに「放課後にすすきのミスドで耐久九時間、アメリカンコーヒーを七杯おかわりしたあとに帰宅して食べた焼鮭が弱っていた胃に直撃して一週間ずっとじんましんが出た」…

わたしが井の頭線を好きな理由

京王井の頭線との付き合いはもう十年になる。井の頭線は、東京都内でしのぎを削る私鉄通勤通学運輸のひとつでありながら、五両編成というコンパクトさで、吉祥寺〜渋谷の大して離れてもいない駅間(下北沢駅のホームから新代田駅がはっきりと見えるし)をの…

人生をかえる本とコーヒー 〜【本篇】 下北沢「気流舎」にて

できあがった座頭市本(「座頭市映画手帖 petit」)を手に「気流舎に行きたい」とひとりごちたら、ハーポ部長から素早いメッセージが届いたのは昨年末のこと。それからずいぶん日が経ってしまったけれど、ぽっかり空いた水曜の午後、はじめてそのドアを開け…

キコキコさんと「ウキキのメ」

いつもおいしいおやつを食べさせてくれる、キコキコ商店のチカフさんこと末木智佳子さん(id:abahiko)の日記で、「ちまちまおやつを食べながら作品を作る日々です。最近の大ヒットはウエストのジンジャータルト。ハタリさんからお土産で頂いて、本当に彼女…

あずき色の列車で「はにほへと」

東京で暮らしているものにとって、阪急の車両はやきもちをやいてしまうほどかわいい。あずき色の姿、ライトグリーンの椅子。そして阪急石橋駅の箕面方面行きのホームには旅の匂いがする。 桜井という駅で列車を降りたのは二度目。すこし歩いて「公認阪急桜井…

イン・ザ・ヒビヤパーク

四月、まやかしの初夏の日には半袖で家を出る。午後、日比谷にて打ち合わせ。今度のお仕事は、ある映画に登場する列車の魅力を解説する「声」を担うこと。さて、ここを見てくださっている縁がありそうな方々にお伝えしておきましょう。ハタリブックスは屋号…

ベルゲン急行と『ホルテンさんのはじめての冒険』

ベント・ハーメル監督『ホルテンさんのはじめての冒険』(2007/ノルウェー)を観た。口数少ない紳士ホルテンさんは、首都オスロ〜ベルゲン間を結ぶノルウェー鉄道「ベルゲン急行」の運転士。「実直なホルテンさんの、はじめての遅刻」というハプニングから…

杉並桜時間

わたしが北海道にいるあいだに、東京はいつしか春になっていた。ベランダでは紅白のラナンキュラスが次々と花開き、神田川沿いでは桜が大サービス中。 仲のよい友だちには教えたい近所の散歩みち。さらに串カツやコロッケと缶ビールがあれば、この季節のたの…

ミスハタリ 北の春旅じまん

三月の終わりから一週間も北海道にいました。旅日記はまたあとから書きますが、ひとまず写真とダイジェストで旅じまんを。三月三十日〜三十一日には「渋さ知らズ旅行部オーケストラ」で札幌観光してきました。この「旅行部」というのはミュージシャンやダン…